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2011年 05月 03日
ボルボ V70XC ATの修理-2
ついに大物、ATの中を攻略します。

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外したAT、トルクコンバーターは引き抜くだけで外れます、鉄でできている部品だらけなので相当の重さです。

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トルクコンバーターです、こいつには今回は何もしません。

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まずミッション前面のオイルパンを外し、バルブボディから外します。
ソレノイドバルブやAT油温センサーにハーネスが行っているのでコネクタを外します。
バルブボディ外周めに配置してあるボルトでケースと締結されているので、外してボディを取り外します。

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外したハーネスです、行き先はATコントロールユニットです。

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バルブボディを外すとミッション前側は何もなくなります。

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バルブボディです、こちらはミッション外側からの写真。
ソレノイドバルブやスプールバルブアクチュエーターが見えます。

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こちらがミッションとの取り付け面です。
ミッション行きの油路がいくつも見えます、ATはここに油圧をかけることで湿式クラッチの締結ピストンを動かし
遊星ギアの回るギアを切り替え変速します。
バルブボディの分解は後にして、まずはシャフトとクラッチASSYを外します。

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シャフトを抜くにはケースを全て割らなくてはいけません、まずはエンジン側ケースを取りました。
右側の軸の黒い鋳造の部品(おそらくオイルポンプASSY)のボルトを外し、手前に引き抜くと
裏のクラッチ&遊星ギアのASSYごと抜けます。

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外したエンジン側ケース。

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外したオイルポンプ&第1ギアASSY、この車はトルクコンバーターに直接駆動用のスプラインが切ってあるので
内側のクラッチASSYがスリップロックアップ用かもしれません。

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オイルポンプ&第1ギアASSYを外した後の写真です。
順番がわからなくならないように少しずつ写真を撮りながら進めています。

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ポンプ裏側にプラスチックのストレーナーが付いていました。

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第1ギアASSYの内側のクラッチを外します、サークリップを取るとドライブ、ドリブンプレートが取れます。
意外なことにATの分解には特殊工具はほとんど要りません。

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クラッチの磨耗具合をチェックします、このプレートはフェーシングの剥がれが若干ありました。
しかし他のクラッチにはほとんど磨耗が見られません、この車の整備記録は途切れ途切れしかなく、
長い間抜けている場所もあったのでATの修理をしたのかもしれません、部品が磨耗していなく
15万km走ったクラッチとクラッチハブには見えません。

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クラッチハブです、プレートあたり面にあまり打刻ができていません。

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第1ギアASSYのクラッチを全て外しました。

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次にミッション外側のケースを割って第2、第3ギアASSYを外します。
便宜上左側を第2、右を第3と名づけています。

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外した外側ケース、ケース側に第3ギアASSYのクラッチが配置されています。

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第2ギアASSYは上の写真手前に引っ張ると抜けます、このギアにインプットシャフトが直結されています。
同じように第3ギアASSYも手前に引き抜き、クラッチを取り外します。

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ほぼ全部のギアとクラッチを外しました、全体的にきれいなのでやはりどこかで交換された可能性が高いです。
しかしこっちに持ってくる際にひどい変速ショックがありました。
2003年までのV70のアイシンATはクラッチのフェーシングが磨耗して滑ると聞いていたので
てっきりクラッチが消耗していると思っていたら全く減っていませんでした。
原因はバルブボディや千切れていたエンジンマウントなど別にあるのかもしれません。

by g2jing37 | 2011-05-03 04:48 | ボルボV70XC | Comments(0)


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