2011年 09月 27日
ボルボ V70XC ATの修理-6
ATを組みなおして搭載してみたはいいものの、結果から言うと変速ショックは取れず再度修理となりました。
次はリビルドのATに交換する予定です。

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車検も取り、走らせながら調整をしていたのですが結局根本的な解決はできませんでした。
色々と試行錯誤して修理した履歴を挙げておきます。

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アメリカのボルボパーツショップのIPDで取り上げられてるB4ブレーキバンドサーボのシール交換を試してみました。
写真下が新品のサーボカバー&Oリングです。
このサーボはシールがOリングですが、リングを横方向に摺動してしまうため円が潰れてしまい
シールからオイルが漏れる状態になっていた可能性がありました。
このようなOリングのシール性損失はKTMのクラッチピストンでも同様のことがありました。

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サーボのミッション側取り付け部です、この部位は一応車載状態でも交換できます。
交換後はやはりオイル漏れが起きていたようで、B4ブレーキバンドを使用する3速のショックに若干の変化がありました。

サーボカバーを変えてみましたが、完全暖気後の各ギアで全体的に出ているショックの解決にはなりませんでした。
30分~1時間ほど走るとATFは完全に暖気され、その状態で変速をする際にショックがひどく出てしまいます。
暖気後はP→D、P→Rレンジに変速するにも1秒ぐらいのラグが発生していました。
明らかに油圧応答がおかしくなっています。
外国産車のAT修理で実績のある大阪のショップの方に電話で聞いてみたところ、V70、XC70のアイシン5ATではよく聞く症状とのことでした。

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ショックの原因として疑われるのはATFのライン油圧の調整不良かシフト油圧の調整不良です。
写真の部品はライン圧を各油路に割り振るソレノイドですが、このリニアソレノイドはパルス信号によりDUTY制御され、
ATFが温まって粘度が変わったときや、アクセル開度によって早い変速を求められているときに中のバルブの
スライド量、スライド速度を変化させて油圧立ち上がりを制御しています。
どうやらこのバルブがコントローラーの目標値どおりに動いていないようです。

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ソレノイドはコイル部とスプールバルブとリターンスプリング、キャップ、キャップの固定クリップに分解できます。
キャップはネジが切ってあり、締めこむことでリターンスプリングのイニシャルを変えることができます。
キャップの固定クリップとの接触部に回したような跡があるので、製作時に応答速度を調整して管理しているかもしれません。

リニアソレノイドはディーラーからもらった資料によるとライン圧制御ソレノイド、シフト油圧制御ソレノイド
ロックアップ制御ソレノイドと3つありますが、どのシフトのときにどのように動作するかまでは正確には書いていません。
試しに緩めてみると油圧立ち上がりが遅くなり、一部のギアでさらにショックが出るようになりました。
逆に締め付けるとまた変化があるようで、別のギアの変速に問題が出ました。
緩める側は1回転、締める側は最初の位置に戻してから半回転ほどの調整だったのですが、
それでもシフトタイミングに大きな変化がありました。

ソレノイドの応答速度の狂いですが原因は色々とあり、リターンスプリングの反力の変化、
ソレノイドコイルの劣化や温度での抵抗変化、マグネットの磁力低下、バルブ内のコンタミによる動作抵抗の増大や
そもそも分配先の油路の漏れによる伝達スピードの変化なども考えると、一旦分解してしまったこのATでは
どこがおかしいのか全くわからなくなっています。
リニアソレノイドの制御には変速完了までの時間などを監視して油圧学習制御などを織り込んでいると思われますが、
それの補正幅も大きく超えてしまっているようです。

エラー原因も特定できず、そもそもの応答スピードの規定値や測定方法は単なる一個人がアイシンから
教えてもらうこともできないと思われるのでリビルドATに載せかえることにします。
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by g2jing37 | 2011-09-27 00:47 | ボルボV70XC | Comments(0)


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